GENIX-CN70

187.45

+2.52

4月26日終値

中東産LPG日本向け出荷価格5月分は、プロパンが前月比35ドル値下がりして1トン580ドル。ブタンは同35ドル下がって585ドル。ともに2カ月連続で値下がりした。
市況情報

  中東産LPG日本向け長期契約価格(サウジCP)5月分は、プロパンが1㌧当たり580ドルと前月比35ドル下落した(下落率5・69%)。値下がりは4月分に続いて2カ月連続。

  ブタンは前月比35ドル値下がりして(下落率5・65%)1トン当たり585ドルとなった。ブタンも2カ月連続で下落した。

(2024年4月26日配信)

 【過去解説記事】

 中国税関が18日に発表した3月のLNG輸入量は前年同月比24・1%増の665万㌧となり、3月としては2021年の564万㌧を上回り3年ぶりに過去最高を更新した。1~3月の累計輸入量は同20・4%増の1985万㌧と、年間輸入量が過去最高だった21年同期を0・8%上回った。

 今年第1四半期の国内総生産は5・5%増と昨年第4四半期の5・2%増を上回った。輸出産業を中心に二酸化炭素排出削減のためのガスシフトも進んでいる。同期間のLNGスポット市況が前年同期を4割下回るなど割高感が薄れたことも需要喚起につながったようだ。今後の見通しについてエネルギー・金属鉱物資源機構調査部竹原美佳部長は、「国際市況はこのところ上昇に転じており、LNGスポット調達は目先一服しそうだが、地方政府のガス火力建設推進や船舶燃料のグリーン転換などもありガス需要そのものは高まる方向」としている。

(2024年4月18日配信)

【過去解説記事】

 東証4月12日 東京ガスの株価が一時前日比54円高の3899円と前日に続いて上場来高値を更新した。同社株は今週に入って騰勢を強め、年初からの株価上昇率は20%に達した。3月中旬、大阪ガスの時価総額が一時、東京ガスを逆転したが、東京ガスが再び首位に立ちリードを広げている。4月19日に全国知事会が東京ガス横浜ステーションを視察し、e‐メタン製造実証の説明を受ける予定となっている。カーボンニュートラルに向けた同社の技術力に注目が集まりそうだ。株価上昇により、株価純資産倍率(PBR)は0.94倍へと上昇。1倍乗せが視野に入ってきた。

 都市ガス株では、北海道ガスの株価も上昇基調にあり、この日も前日マークした上場来高値2960円まで一時買い進まれる場面があった。年初からの上昇率は34%に達するが、同社株のPBRはいまだ0.7倍台にとどまり、依然割安感が漂う。北海道では半導体工場の新設で電力消費の大幅な伸びが予想され、北海道電力の株価もこのところ大幅に上昇している。

(2024年4月12日配信)

 4月3日 米原油先物(WTI)は前日比28セント高の85.43ドルと3日続伸、本年の高値を更新した。ウクライナによるロシア主要製油所への無人機攻撃や、イラン大統領によるイスラエルへの報復表明など地政学的リスクの高まりが背景にある。また週間統計で米国原油在庫が前年同期比18.5%減と減少が目立ったことも材料視されている。

 注目されたOPECプラス合同閣僚監視委員会は、生産目標維持を決定。また、米連邦準備理事会パウエル議長は講演で利下げを急がない姿勢を示したとされる。三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部・芥田知至主任研究員は、「中東、ウクライナ情勢は今後一段と動向が注視される。また、米金融政策、中国当局による経済運営、産油国の生産方針なども引き続き注目される。ただ、米中の景気は石油需要を上振れさせるほどには強くないとみられ、相場の上昇傾向を決定づける材料は出にくいと思われる。相場は再び一進一退の推移となりやすい」と指摘。もっとも、今年後半にかけて米利下げを受けてドル安が進む展開となれば、ドル建ての原油価格には割安感が生じ上昇圧力がかかりやすくなるとし、今年度は1バレル95ドル程度の上値が見込めるとしている。

(2024年4月4日配信)

 GENIX-CN70は年度内最終売買日となった3月29日、前週末比0.55ポイント上昇し189.41と、2週続けて最高値を更新した。3月末割り当てで1対10の大幅な株式分割を実施した三菱重工業は権利落ち後も堅調で、修正株価は連日の最高値となった。GENIX-CN70構成銘柄では他に理研計器が1対2、川崎汽船が1対3の株式分割を3月末割り当てで実施した。

 岩谷産業の株価が3連騰で、連日の上場来高値更新。3月28日にコスモエネHD株式を追加取得し、持ち分法適用会社にしたと発表したことが材料視されている。コスモエネの今期純利益予想は780億円、岩谷産業は335億円。持ち分比率2割相当の利益が来期以降、上乗せされるインパクトの大きさが期待されているようだ。また、会社側は本件株式取得に要する資金を借り入れで賄うとしており、「増資による一株当たり利益の希薄化が回避される見通しになったことも好感されている」(国内証券調査部)という。

(2024年3月29日配信)

 米国3月26日、米パイプラインガス(ヘンリーハブ=HH)先物価格が終値で5日続落し、百万BTU(英国熱量単位)当たり1.575ドルに下落。2月20日に付けた本年安値1.576ドルを1カ月ぶりに割り込んだ。ザラ場安値は1.4㌦台まであった。

 米エネルギー情報局(EIA)が3月21日に発表した週間データによると、米国の地下ガス在庫量は3月15日時点で前年比21%増、過去5年間の平均値に対しては41%上回っている。エネルギー・金属鉱物資源機構・白川裕調査役は、「気温が上がり需要が低下して、在庫がさらに積み上がったことと、生産がすぐには低下しないことが主要因」と指摘する。こうした在庫の荷余り感が先物市況の上値を重くしているようだ。

 HH先物価格の過去15年間の値動きを振り返ると、期近先物価格が1ドル台まで下落した年は2012年、16年、20年の3回あり、当該年の安値形成月はそれぞれ、4月(1.9ドル)、3月(1.6ドル)、6月(1.4ドル)となっている。春に安値を付ける習性と、この間の価格水準が切り下がる傾向が見て取れる。

(2024年3月27日配信)

 3月22日、ガスエネ株価指数カーボンニュートラル70(GENIX‐CN70)は2週間ぶりに過去最高値を更新した。GENIX‐CN70構成銘柄はほぼ全面高となり、K&Oエナジー、三菱重工、岩谷産業、大阪ガスなどが最高値を更新した。

 なお、三菱重工(1株→10株)、理研計器(1株→2株)、川崎汽船(1株→3株)は3月28日付で株式分割の権利を落とす。株式分割のメリットとしては、単位投資額の引き下げによる投資家層のすそ野拡大、流動性の向上などが指摘される。昨年以降で、株式分割を実施したリンナイ、NTT、三菱商事、京セラは、権利落ち後も堅調な値動きを保っている。

(2024年3月22日配信)

 3月15日 ENEOSHD(GENIX―CN70構成銘柄)の株価が朝方から買い進まれ、5年3カ月ぶりに700円台に乗せてきた。他にもINPEXや石油資源開発、コスモエネルギーHDなどの石油関連株、資源高が利益に結び付く商社株も軒並み値上がりしている。コスモエネルギーは国内大手証券が投資格付けを引き上げたことも好感され、株価は上場来高値を更新した。

 株式市場は、米原油先物(WTI)が14日、期近4月渡し終値で1バレル81.26ドルと続伸し、昨年11月6日の80.82ドル以来の80ドル台乗せとなったことを材料視しているようだ。国際エネルギー機関(IEA)が同日公表した市場レポートでは、今年の石油需給は供給不足になるとの予測が示されている。産油国の自主減産延長による供給減や、紅海におけるタンカー襲撃で海上輸送距離が延びておりバンカー燃料の需要増加を織り込んだという。もっとも原油市況は過去1年余りにわたって、おおむね70ドルから80ドルのレンジで推移しており、80ドル台では上値の重さも意識されそうだ。

(2024年3月15日配信)

 3月8日 大阪ガス(GENIX CN‐70構成銘柄)の株価が前日比153円高の3350円で寄り付き、直後に230円高の3427円まで上昇。1月11日に付けた上場来高値3242円を一気に更新した。同社は7日、3カ年中期経営計画を策定し、配当を原則減配せず維持または増配する累進配当制度を導入すると発表し、好感された。

 2024年3月期の配当金は前期比12円50銭増配して72円50銭(従来予想65円)に、25年3月期は95円を目指す方針も示した。株主資本配当率を3%とする方針を掲げ、機動的な自己株取得も検討するとした。この他、自己資本利益率(ROE)の目標は26年度に8%程度、投下資本利益率(ROIC)は5%程度を目指す。「株価を意識した経営姿勢に変化していると株式市場が受け止めており、都市ガス株の中でも相対的な値上がりが目立ってきている」(中堅証券)という。この日前場終値での時価総額は、大阪ガスが1.43兆円、東京ガスは1.41兆円となり、大阪ガスが東京ガスを逆転した。

(2024年3月8日配信)

 2月22日 東証では朝方から買いが先行し、日経平均株価は大幅に反発した。終値は初の3万9000円台で、1989年12月以来の史上最高値更新となった。注目された米エヌビディアの決算が市場関係者の事前予想を上回り、3連休控えにもかかわらず、マーケットのセンチメントは強気に傾いた。半導体関連株をリード役に、主力株を中心に幅広く買い進まれた。

 GENIX‐CN70構成銘柄も軒並み上伸した。三菱重工業が上場来高値を更新し、日本酸素HD、川崎汽船は最高値をうかがう動き。原油市況の上昇を背景に石油資源開発など石油関連株も値上がりした。

(2024年2月22日配信)

 米国パイプラインガス市場価格(ヘンリーハブ先物)が2月15日、8日連続安となり、百万BTU(英国熱量単位)当たり1.5㌦台まで下落、2020年6月以来の安値水準となった。在庫の積み上がりが背景にあるという。

 エネルギー・金属鉱物資源機構の白川裕調査役は「原油市況が1バレル80㌦弱と堅調なことから、パーミアン盆地を中心にシェールオイルの生産が盛んで、随伴ガスの生産量も増えている。気温が高めに推移していることもあり、地下在庫は過去5年間の最高水準に到達している」と指摘。

 先物市場の中心商いが春の需要閑散期に移りつつあることから、市況は当面弱含みで推移しそうだ。
(2024年2月16日配信)

2月12日 米国で天然ガス市場価格(ヘンリーハブ先物価格=HH)が5日続落し、期近終値は百万BTU(英国熱量単位)当たり1.768ドルに下落した。1.7ドル台は2020年7月以来の安値となる。市中在庫が高水準にあり、市場のセンチメントを圧迫している。

HHは昨年11月以降、3ドルを割り込むなど市況の低迷が続いているが、生産量が落ち込む兆しはいまだ見えないという。エネルギー・金属鉱物資源機構の白川裕調査役は「原油市況が1バレル80ドル弱と堅調に推移していることから、オイルリッチなパーミアン盆地を中心に油狙いの生産が盛んになっている。このため副産物であるガスの生産も増加している」と指摘する。

(2024年2月13日配信)

米国市場でガス市場価格(ヘンリーハブ先物価格)が続落している。7日に心理的な下値めどと見られていた百万BTU(英国熱量単位)当たり2ドルを割り込むと、8日終値は一段安となり1.917ドルまで下落した。およそ3年5カ月ぶりの安値水準となる。

市況下落の背景には、マーケットの荷余り感があるようだ。「このところの気温上昇で暖房用需要が低下しており、地下在庫量は過去5年間の上限レベルに到達している。当面は上値の重い展開が続きそうだ」(エネルギー・金属鉱物資源機構・白川裕調査役)。

ヘンリーハブ価格の下落に伴い、米国産LNGの輸出価格も低下しており、現状は世界の主要輸出国の中でも最も安価な水準となっている。

(2024年2月9日配信)

2月6日 東証後場 三菱重工業の株価が昨日の1万円初登頂に続いて一段高となった。この日午後、同社は3月末割り当てで株式1株を10株に分割すると発表。合わせて発表された今2024年3月期第3四半期連結決算は、売上高が前年同期比11%増、純利益は同倍増となるなど好調ぶりが明らかになった。通期の受注見通しを6兆円とし、従来予想に4000億円上積みした。これら大幅な株式分割と好調な業績動向が素直に好感され、買いが買いを呼ぶ好循環となっている。

同社株は1年前の2月には5000円前後で推移しており、そこから株価水準はちょうど2倍になっている。

(2024年2月6日配信)

1月31日 サウジアラムコがこのほど日本のLPガス輸入事業者に通知したプロパン2月分出荷価格(サウジ2月CP)は、前月比10ドル値上がりして630ドルとなった。値上がりは昨年8月分(470ドル)以降、12月分の変わらずを挟んで8カ月連続。

LPガス市況に影響する原油市況が、12月初旬を底に水準を切り上げているほか、世界最大のLPガス輸出国である米国において、プロパン在庫の取り崩しが進み、市況が上昇したことが背景にある。米国ではLPガスの一大輸出地域であるメキシコ湾で濃霧が観測されており、輸出作業への影響も警戒されたという。サウジCP2月ブタンも、前月比10ドル値上がりして640ドルとなった。

(2024年2月1日配信)

1月26日GENIX-CN70は前週比0.64ポイント値上がりして169.36ポイントとなった。7週間連続の上昇で、3週続けて統計開始来の最高値を更新した。一方、東証株式市場全体としては、このところの上げピッチの速さから利食いが広がり、東証株価指数(TOPIX)は7週ぶりに値下がりした。

GENIX-CN70の構成銘柄で値上がりが目立ったのは、25日に2023年12月期決算を発表したHIOKI。24年12月期も増収増益を見込み、配当金を年200円に連続増配する方針が好感されたようだ。

このほか、三菱重工業、三菱化工機が高値圏で頑強な値動き。SMBC日興証券が目標株価を引き上げたウエストホールディングスも下値を切り上げている。

(2024年1月26日配信)

 欧州パイプラインガス先物価格が17日、百万BTU(英国熱量単位)当たり8ドル台まで下落し、昨年8月以来の安値水準となった。北東アジアLNGスポット価格も続落しており、17日は昨年6月以来の9ドル台を付けている。先物の決済期日が2月から3月に移り冬場の需要期を過ぎることで、足取りが弱くなっている。昨年の安値は欧州ガス先物価格が7ドル台、スポットLNGは8ドル台だった。

 当面の市況動向についてエネルギー・金属鉱物資源機構の白川裕調査役は、「カタールから欧州にLNGが年間1500万トン供給されており、スエズ運河の通航リスクが警戒されているものの、それでも欧州の在庫水準が依然として高いため、中東からの輸送に支障が生じても当面の供給は何とかなると見られている。昨年10月から輸出を再開したエジプトLNGもまだ量は少ないとはいえ心理的な支えになっている。不需要期の相場は数年前なら3~4ドルもありえたが、安価になったスポットLNGを中国が仕込む動きも見られるため、今回はそこまで下がらないだろう」とする。また、「足元のスポット需要は弱いが、供給力に余裕があるほどの状況でもない。幸いにして供給設備のトラブルは昨年から起きていないが、いつ起きても不思議はない。先行きを楽観視するわけにはいかない」と指摘する。

(2024年1月18日配信)

東京株式市場は年末・年始と値上がり基調を強めており、GENIX-CN70も12月15日から1月12日終値まで5週連続で上昇した。1月12日の終値は167.67ポイントとなり、昨年9月15日にマークした指数算出以来の最高値165.83ポイントを4カ月ぶりに更新した。

GENIX-CN70構成銘柄では、商社株の値上がりが目立ち、伊藤忠商事、住友商事が最高値を更新。海運株も高値圏でしっかり。個別銘柄では、三菱重工業、愛知時計電機が最高値を付けた。本日午前、2024年8月期第1四半期決算を発表し、大幅な増収増益が確認されたウエストホールディングスが急伸した。

(2024年1月12日配信)

中東産LPGの日本向け長期契約価格(サウジCP)1月分は、プロパンが前月比10㌦高い1トン620㌦。ブタンも同じく10㌦値上がりして630㌦となった。小幅高ながら、極東マーケットは足元で強弱感が交錯しており、先行きの方向感は乏しい状況。米国のプロパンスポット市況(モントベルビュー)は12月分が1トン357㌦と、前月から約25㌦値上がりした。依然として近年の安値圏での値動きではあるが、市中の在庫水準は過去5年平均並みまで減少しており、底堅さも見られる。

(2024年1月10日配信)

1月5日 2024年の年明けの東京株式市場は、能登半島地震を受けて4日の大発会は売り物先行でスタートしたが、新NISA開始に伴う投資資金流入などによる先高期待から押し目買いが優勢となり、結局、東証株価指数(TOPIX)は4日、5日と続伸した。

GENIX-CN70も12月最終週に続いて上昇し、5日終値は164ポイントと、5週ぶりに160ポイント台を回復。昨年9月15日にマークした最高値165.83に急接近した。指数構成銘柄では、大阪ガスが大幅高となり、5日に一時3111円まで上昇。12月13日に付けた最高値3077円を上回った。4日以降終値ベースでも初めてとなる3000円台を維持している。このほかでは、海運株が人気を集めており、日本郵船、商船三井が最高値を更新した。

(2024年1月5日配信)

12月29日 東京証券取引所最終売買日(大納会)は、今年1年の相場を象徴するような堅調な展開だった。その中でGENIX-CN70は前週に続いて上昇し、3週連続高で今年を締めくくった。GENIX-CN70の年間騰落率はプラス25%となり、東証株価指数の上昇率と互角の好成績だった。

GENIX-CN70構成銘柄の中で値上がりが目立ったのは、川崎汽船、日本酸素、栗本鉄工、愛知時計電機、関電工など。一方、不調だったのは、イーレックス、レノバ、テスHD、ウエストHDなどだった。なお12月末割り当てで、京セラが1株を4株、三菱商事は1株を3株に株式分割した。GENIX-CN70もこれに合わせて、株式分割の影響を考慮した修正株価指数を算出している。

(2023年12月29日配信)

12月22日 GENIX-CN70は前週に続いて上伸した。全般は高安まちまちだが、値がさ株の海運3社(日本郵船、商船三井、川崎汽船)がそろって本年高値を更新し、CN70を押し上げた。また、工場新設で恩恵を受ける理研計器が12月20日上場来高値を更新した。

海運株が動意付いたのは先週末。紅海で武装組織による商業船への攻撃が相次いだことで、海運会社がスエズ運河の航行を見合わせ、迂回経路による輸送距離の延長などで海運市況が上昇するとの思惑が働いた格好。海運株はコロナ禍前後の市況高騰局面で株価が5倍以上に跳ね上がっており、その記憶がまだ新しいだけに思惑が先行しやすいようだ。

(2023年12月22日配信)

12月15日 GENIX-CN70は3週ぶりに反発した。指数構成銘柄では、理研計器の株価が13日に上場来高値を更新。大阪ガスも同日最高値を更新し、未踏の3000円台に一時到達した。

岩谷産業の株価はコスモエネルギーホールディングスの筆頭株主になると発表した12月1日以降、大きく値下がりしたが、15日終値は7日ぶりにプラスに転じた。

14日に一時5996円まで下げ、4月初旬以来8カ月ぶりとなる6000円大台割れを見たことで、値ごろ妙味が台頭したようだ。9月高値からこの安値までの下落率は26%に達し、一株当たり純資産5249円も意識される水準となっていた。チャート面から当面の戻りめどを探ると、25日移動平均線の6866円、9月高値から直近安値までの下げ幅の半値戻し6770円など、6800円あたりが意識されそうだ。

(2023年12月15日配信)

12月13日 GENIX-CN70構成銘柄の大阪ガスが4日続伸し、一時3077円の高値を付けた。3000円台に乗せたのは上場来初。12日大引け後に、日本経済新聞が「伊藤忠と大阪ガス、世界最大級の水素生産に最大4割出資」と報じ、これを材料視する買い注文が朝方から集まった。

株価は11月初旬、自社株買いの発表を契機に大きく上放たれ、過去16年来の上値抵抗線となっていた2600円前後の節を突き抜けてきた直後とあって、しこり感のないチャート妙味も好感されているようだ。

12日に発表された欧州の水素企業Everfuelのニュースリリース

(2023年12月13日配信)

12月8日 GENIX-CN70は前週に続いて下落した。急速な円高進行や世界的な景気減速懸念を受けて、東京株式市場はこの日、ほぼ全面安となった。GENIX-CN70構成銘柄にも利益確定の売りが先行した。中でも、原油先物市況の下落を受けて、石油、造船、商社、海運株などが大きく値を下げた。

12月1日引け後にコスモエネルギーホールディングス株式大量取得を発表した岩谷産業は、週明け4日から株価が大きく下げ、発表前の終値7141円から8日安値6388円まで5日間で10%を超える下げとなった。9月の本年高値8040円からの下落率は20%に達している。アナリストからは「コスモエネ株取得に1千億円を超える大金を投じることについて、どのようなリターンを見込んでいるのか、できる限り定量的な説明が欲しい。株価の下げは合理的な反応。投資家は追加情報を待っている」との声が聞かれる。コスモエネ株が取得価格を割り込んでいることも嫌気されているようだ。

(2023年12月8日配信)

米原油先物価格(WTI)は12月6日、前日比2.94ドル安の69.38ドルと5日連続で値下がりした。節目と見られた1バレル70ドル台を5カ月ぶりに割り込んだ。9月に付けた本年高値93.68ドルからの下落率は26%に拡大するなど下値を模索する動きとなっている。

注目された11月30日のOPECプラス会合は、各国から自主減産(来年1~3月期に日量約220万バレル)が発表されたものの、想定の範囲内と受け止められたようで、相場の下落基調を反転させるには至らなかった。

相場が弱含んでいるのは、世界的な景況悪化に伴う需要減少への警戒があると見られる。「不動産不況が続く中国経済の停滞や、ここまでの利上げで減速が見込まれる米国景気などを考慮すると石油需要は伸び悩み、自主減産してもなお需給は引き締まらないのではないか」(三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部芥田知至シニアアナリスト)との指摘がある。当面は今週末発表される米雇用統計をはじめ、主要な経済指標を横目にみながら神経質な値動きが続きそうだ。

(2023年12月7日配信)

12月1日 岩谷産業(GENIX‐CN70構成銘柄)はこの日、コスモエネルギーホールディングスの株式を追加取得すると発表した。旧村上ファンド系と見られる既存株主から計約1740万株を1053億円で取得する。取得済みの持ち株と合わせた保有比率は19.93%となり、同社の筆頭株主になる。

1株当たりの取得価格は約6051円で、この日の東証終値5616円を約8%上回るが、価格の算定根拠については明らかにしていない。今後については、「より一層連携を深め、新たなシナジーを創出する」としているが、具体的な方向性はまだ示されていない。また、今3月期連結業績への影響については「精査中」としている。

サウジCP12月分は、前月と同価格の1バレル610ドル、ブタンも変わらずの620ドルとなった。

(2023年12月1日配信)

11月24日 東京証券取引所で三菱重工業(GENIX‐CN70構成銘柄)の株価が前日比529円高と大幅続伸し、およそ2カ月ぶりに8800円台まで水準を切り上げた。

同社は11月22日に防衛事業説明会を開催し、来年度からの3カ年は防衛力整備計画の大幅な拡充を受けて同社の事業規模は2倍以上になると発表した。過去長期にわたり同事業規模は5,000億円弱で推移していたが、来年度からの3カ年は1兆円規模になるとした。祝日をはさんでこの日は朝方から買いが先行、業績拡大への期待感を織り込む動きを見せた。株価が1万円に近づいていることから、株式分割を催促する値動きにも映る。

ガスエネルギー新聞が注目する同社のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みも続いている。弊紙11月20日付では三菱重工エンジン&ターボチャージャの「水素混焼50%で安定燃焼、5700キロワット級ガスエンジン」を技術面トップで紹介している。また、同日付紙面には「水素特集」を掲載しており、三菱重工の高砂水素パークなどを詳しく紹介している。

(2023年11月24日配信)

11月14日の東京証券取引所で大阪ガスが4日続伸し、ザラ場の高値は2920.5円まで買い進まれた。11月7日にマークした上場来高値2914.5円を5営業日ぶりに更新した。10月27日発表の中間決算が好感されているほか、同日発表の自社株買いも歓迎されているようだ。マーケットでは、大阪ガスの株価格付けを従来から「買い」としていたみずほ証券が、目標株価を2600円から3300円に引き上げたとの情報もこの日伝わった。

大阪ガスの株価をローソク足(日足)で見ると、11月9日から10日にかけて、さらに10日から13日、13日から14日にかけても連続して窓「空」ができた。4本の陽線と「三空」で形成される高値圏でのこの形は「三空踏み上げ」と呼ばれ、チャートを投資判断のよりどころとする投資家は、空売りを仕掛ける急所とみる。同社株の信用買い残は、売り残が買い残を超過した状態にある。確かに目先は急伸した後だけに強弱感が対立しやすい場面と言えるが、この日の株価は株価純資産倍率が0.7倍台と依然として割安な状態にあることから、むしろ売り方の手仕舞い(買い戻し)による一段の上昇を読む向きもある。

関連記事 大阪ガスが上昇率首位、愛知時計は最高値を更新/GENIX―CN70 - ガスエネルギー新聞 (gas-enenews.co.jp)

(2023年11月14日配信)

 11月2日のGENIX‐CN70は3週ぶりに反発した。自社株買いを発表した大阪ガスが急伸し、最高値を更新したほか、業績好調の日本酸素、愛知時計も高値を更新した。

 中東産LPGの日本向け長期契約価格(サウジCP)の11月分は、プロパンが1トン当たり前月比10㌦値上がりして610㌦(前月比1.67%高)となった。ブタンは同5㌦値上がりして620㌦(同0.81%高)。プロパン、ブタンともに4カ月連続で値上がりした。

 LPG市況に影響を与える原油相場の値動きはこのところ重くなっているが、LPG市況はこれから需要期を迎える季節性もあって、先高観が根強いようだ。日本向け米国産LPGの航路に当たる中南米パナマ運河が、渇水の影響で渋滞解消に時間がかかるとの見通しも強気の見方を支えているようだ。

 CPのこの1年間の価格推移を振り返ると、プロパンは2月に790㌦のピークを迎え、その後は大きく値下がりして、7月に400㌦のボトムを付けている。ブタンも同様に2月の790㌦でピークを打ち、7月には375㌦の安値を付けている。

(2023年11月2日配信)

10月27日 GENIX-CN70は前週末終値から0.2ポイント下落して155.81と2週連続で下落した。東証株価も0.06ポイント下がって142.76となった。

10月以降、株式市場は調整色を強めており、9月最終週との比較ではGENIX-CN70、東証株価ともに約3%下落している。

GENIX-CN70の構成銘柄のうち9月末比で上昇したのは全体の2割16銘柄にとどまる。その中で愛知時計が本年高値を更新したほか、日本酸素、栗本鉄工、川崎汽船などが高値圏で頑強な値動きを見せている。

(2023年10月27日配信)

10月19日の米原油先物(WTI)価格は3日続伸。中東地域の紛争拡大への懸念が市況を押し上げた。

国際ガス市況も値上がりしており、欧州パイプラインガス先物価格(TTF)は13日に百万BTU(英国熱量単位)当たり16ドル台、スポットLNG価格は18日に19ドル台へと上昇している。

イスラエル沖の海洋ガス田(タマル)が操業を停止したと報じられており、このガスを原料とするエジプト産LNGの出荷に影響が及ぶ恐れが指摘されている。

(2023年10月20日配信)

 10月9日の米原油先物(WTI)市況は2日続伸し、1バレル前日比3.59㌦高の86.38㌦に上昇した。6日の米雇用統計は市場の予想を上回る数値で、長期金利上昇を促したが、原油市場は底固い動きを見せた。そこに、イスラエル・パレスチナ間で大規模な武力衝突が発生。中東の地政学的リスクが高まったことで、買い気が優勢となったようだ。また、本年高値を付けた9月27日以降の下げが急だったこともあり、買い戻しも入りやすかったと見られる。

 一方、連休明け10月10日の東京株式市場は、朝方から買い戻しの動きが広がりほぼ全面高でスタート。GENIX‐CN70構成銘柄もこのところ下げがきつかった石油株などが買い気配で始まるなど総じてしっかりした動き。

 三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部の芥田知至主任研究員は当面の原油相場について、「今回の武力衝突にイランの関与があるのかどうかなど中東情勢には不透明な部分があり、不安定要素が増えた格好だ。他方、このところの米長期金利上昇やドル高が原油相場を下押しするとの見方や、米欧の金融引き締め効果で石油需要が鈍化するとの懸念も根強い。さらに中国の不動産不況、全米自動車労組(UAW)のストライキ、米予算審議の難航なども需要を鈍化させる要因として意識されている。当面は地政学的リスクや需給などの強弱材料が交錯する中で、不安定な推移が見込まれる」としている。(了)

(2023年10月9日配信)

米原油先物が10月4、5日と続落し、1バレル82㌦台まで下落、8月30日以来の安値水準となった。4日は下落率が5・61%に達する大幅な下げで、下落率が5%を超えるのは5月2日以来5カ月ぶり。9月27日に付けた本年高値93・68㌦から5日までの下落率は12%強に広がった。市場では、米ガソリン在庫の急増や強含んでいる長期金利の動向を警戒。今晩の米雇用統計の発表を注視している。

一方、米天然ガス先物(HH)価格は3日続伸し、今年3月以来となる百万BTU(英国熱量単位)当たり3ドル台に乗せてきた。

(2023年10月6日配信)

米原油先物が10月4日、前日比5.01㌦安の1バレル84.22㌦と急反落し、8月31日以来の安値水準に後退した。1日の下落率の大きさは5.61%に達した。5%を超える大幅な下げは5月2日の5.29%以来、5カ月ぶり。市場では、同日発表された米石油在庫統計でガソリン在庫の急増が明らかになり、これが利益確定売りを誘ったとの見方が出ている。

JOGMECの首席エコノミスト・野神隆之氏は、「統計で明らかになった米ガソリン需要の低迷は、この時期としては2000年以来の低水準。他にもロシアの軽油輸出禁止の一部解除検討の報道、サプライズのないOPECプラス産油国共同閣僚監視委員会の内容などの弱気材料がそろって現れた。このため、市場は狼狽売りの様相を呈しているが、今年第4四半期に供給不足に陥るとの認識に変化はなく、市場のセンチメントが根本的に変化したとは言い切れない。原油市況は売られ過ぎ気味の領域に入りつつあり、値頃感から買い戻しが発生しやすい状況ではあるが、まずは明日6日発表予定の米国雇用統計が注目される」としている。

10月5日の東証は朝方、昨日までの大幅安に対する自律反発の動きとなり、TOPIXが6日ぶりに反発するなど全般に買い物優勢の始まりとなったが、原油の急落を受けて、GENIX‐CN70構成銘柄のINPEXや石油資源開発など石油関連株は売り気配のスタートとなった。

(2023年10月5日配信)

中東産LPGの日本向け長期契約価格(サウジCP)の10月分は、プロパンがトン当たり前月比55㌦値上がりして600㌦(前月比9.09%高)、ブタンは同50㌦値上がりして 615㌦(同9.82%高)となった。プロパン、ブタンともに3カ月連続で値上がりした。背景には原油市況の上昇が指摘されている。

(2023年9月29日配信)

東証9月28日前場の寄り付きは、GENIX‐CN70構成銘柄のINPEX、石油資源開発、日揮など石油株が大幅高でスタートした。朝方は全般に利益確定売りが先行する中で、石油関連株の値動きの強さが目立った。石油資源開発は2008年以来、13年振りとなる6000円台に到達した。

 前夜27日の米原油先物(WTI)価格は前日比3.29㌦値上がりして1バレル93.68㌦となり、7営業振りに今年の高値を更新した。また、当面の戻りのめどと見られていた昨年10、11月に付けた92㌦台の高値を一気に上抜いてきたことで、市場関係者の間では先高ムードが一層強まっている。

(2023年9月28日配信)

9月22日の東証株価は前夜の米国株式下落を受けて、朝方から売り先行で始まった。GENIX-CN70構成銘柄も商社、海運株など総じて下落した。半面、INPEX、石油資源開発、ENEOSなど石油株の一角は底固い動き。GENIX-CN70は前週末比2.08ポイント下落して164.04ポイントと5週ぶりに下落した。

21日の米原油先物市場は、米金融政策の引き締め長期化懸念が台頭し、利益確定売りに押された。期近終値は前日比0.65㌦安い89.63㌦と、3日続落し、6営業日ぶりに1バレル90㌦台を割り込んだ。

9月25日付紙面の関連記事「原油100ドルが視界に サウジ減産の影響を注視」

(2023年9月22日配信)

9月14日の米商品先物市場では、原油先物(WTI)価格が2日ぶりに反発し、終値は前日比1.64㌦値上がりして1バレル90.16㌦と、当面の節目と見られていた90㌦大台を突破した。90㌦に乗せるのは2022年11月7日の91.79㌦以来、10カ月ぶり。市場関係者の間では、原油需給の引き締まり感から先高を予想する声が強まっている。

原油市況の上昇を受けて、15日の東証ではGENIX-CN70構成銘柄のINPEX、石油資源開発、日揮、ENEOS、三井物産、三菱商事といった、石油やエンジニアリング、商社など資源関連株が一斉に買い進まれた。INPEXは2008年以来、この週急伸した日揮は2018年以来の高値水準。

(2023年9月15日配信)

9月13日の東京証券取引所では、朝方からINPEX、石油資源開発、ENEOSなどGENIX-CN70構成銘柄の石油株が買い先行でスタートし、本年高値を更新した。前夜12日の米原油先物価格(期近終値)が前日比1.55㌦高の1バレル88.84㌦と反発し、約1週間ぶりに本年高値を更新したことが買いの手掛かりになっていると見られる。

原油市場では需給に引き締まり感が指摘されるなど、市況は当面強含むとの見方に傾斜しているようだ。ENEOSのこの日の株価は4年8か月ぶりとなる600円台を目前に捉えている。INPEXは2008年10月以来、石油資源開発は2009年6月以来の高値水準に来ている。

米原油先物は2008年に145㌦の最高値を付け、2011年から2014年にかけて100㌦前後で推移していた。最近の石油株は原油100㌦時代の再来をあたかも織り込むかのような値動きを見せている。

(2023年9月13日配信)

9月8日の東京株式市場は、前夜の米国株式市場の下落を受けて、朝方から利益確定売りが先行する展開となったが、この週のGENIX-CN70は前週末比1.67ポイント上昇して161.86と3週連続値上がりし、前週に続いて指数算出以来の高値を更新した。この週は三菱重工、川重重工、三井物産、石油資源開発などが指数をけん引した。

原油先物価格(米WTI)は9月7日、前日比0.67㌦安い1バレル86.87㌦と、10日ぶりに値下がりし、前日まで値上がりが目に付いたINPEX、石油資源開発、日揮、ENEOS、三井物産、三菱商事などの資源関連株には利食い売りが広がった。

また、個別では、このところ物色人気を集めていた三菱重工も6日ぶりに反落した。半面、三菱重工の急上昇に対して出遅れ感が台頭していた川崎重工はこの日も買いが途切れず逆行高、10連騰となった。

三菱重工の本紙最新ニュース:長崎で脱炭素基盤技術 既存拠点連携し開発推進/三菱重工

川崎重工の本紙最新ユース:世界初ドライ式水素タービン、NOx抑制と高効率を両立/川崎重工
(2023年9月8日配信)

市況情報

【保安対策アンケート】スマート保安―遠隔監視・自動化で活用の回答最多

【保安対策アンケート】スマート保安―遠隔監視・自動化で活用の回答最多

ガスエネルギー新聞は、全国の旧一般ガス事業者197者を対象に保安対策アンケートを実施し、174者から回答を得た。スマート保安、他工事対策、自主保安、各社の経年本支管・内管の年間取り換え予定、経年埋設内管の対策状況を掲載する。

◇◇◇◇◇

ガス・電力などのエネルギー事業者は、設備の経年化、人材の高齢化や長期的な人材不足などの課題を抱えている。こうした課題に対処するために設置された官民のトップによる「スマート保安官民協議会」が2021年3月に取りまとめた「ガス分野におけるスマート保安のアクションプラン」では、製造・供給(外管・ガスメーター・内管)、消費の各段階で、スマートメーターやドローンなどの活用を進めるとしている。

アンケートでは、スマート保安への取り組み状況を選択回答と記述回答で答えてもらった。

「IT技術、AI等を活用したスマート保安の取り組み状況に当てはまるものを全て選んでください」という質問項目に対する選択回答は「IT技術による業務の遠隔監視制御、自動化等による効率化」が86と最も多く、「IT技術によるペーパーレス化」が79、「特に検討していない」が62、「AI等による効率化」が14、「その他」が5となった。

経済産業省は、中堅企業・中小企業が遠隔監視・制御、AIによる設備点検作業の自動化などを導入する際の事業計画の策定費用を補助する「スマート保安導入支援事業費補助金」を用意している。この補助金の活用に向けた検討状況を聞いたところ「活用を検討」の回答が58事業者、「この補助金について知らない」の回答が15事業者となり、ガス事業者での認知度が高いことが分かった。

スマート保安を採用済み、もしくは検討中の事業者に対して「具体的にどのような業務で採用、または検討しているか」を聞いた。東京ガスは「導管工事における工程管理アプリの導入、ドローンによる設備点検の検討、ウェアラブルデバイスによる現場業務支援の検討、AI(人工知能)による設備劣化画像診断の検討など」と回答した。

大阪ガスは「地中レーダー画像の判定におけるAI活用やガス管パトロールにおけるAIカメラ活用など。ガス工事の生産性向上・ノウハウ補完(完全自動溶接、溶接検査のデジタル化、3D写真技術による竣工図作成)、漏えい検査の合理化(車載式ガス測定システム、スマートメーターシステム)などでの採用も検討中」とした。

東邦ガスは「導管工事における図面・報告書作成のペーパーレス化・省力化を目的に、3次元図面アプリケーションを採用。外部と共同でガス管の劣化度合いを予測するAIアルゴリズムの実証実験が完了し、保安対策に活用中。本支管工事や舗装工事で、交通誘導員の担い手不足の改善と安全で円滑な交通誘導を目的に、無線制御式信号機を用いた交通誘導システムを採用。ガス工事従事者がウエアラブルカメラを装着することで、離れたオフィスからリアルタイムに現場確認が可能」になったと回答した。

西部ガスは「建設業務、維持管理業務、保安業務、防災業務といった導管事業における業務全般において、生産性向上や業務の効率化、レジリエンス強化につなげるべく検討している。現在は各種デジタル技術による効率化やペーパーレス化を進めている」とした。

北海道ガスは「保安指令システムの導入による保安業務の動態管理や、モバイル端末による現場での情報確認・登録。デジタルホワイトボードやウエアラブルカメラの導入。差し水供給支障の調査における露点センサーによる遠隔露点管理。埋設管漏えい検査管理システムの札幌、小樽、千歳地区での実運用開始(函館、北見は試用運営)」を挙げた。

●他工事対策―資料配布などで照会を促進

経済産業省が2021年3月に策定した「ガス安全高度化計画2030」の実行計画には、供給段階の対策として、他工事対策の啓発活動の強化が盛り込まれている。各都市ガス事業者は、他工事事故をなくすため、社員研修や他工事業者への周知活動を進めている。

家屋の解体撤去工事や上下水道工事などを行う場合、工事事業者は当該エリアの都市ガス事業者にガス管の有無などに関する照会を行うことになっているが、この照会作業が行われずに事故が発生するケースが多い。このため都市ガス事業者は、他工事業者へ照会を徹底するよう周知活動を行っている。他工事業者への周知方法を聞いたところ、「許認可申請窓口や講習機関への資料の配布」が133と最も多く、「建設会社、他業界への資料配布」が118、「自社ホームページに掲載」が87となった。

このほか、各社に他工事事故防止の取り組み状況を聞いた。主な回答を紹介する。

○京葉ガス

道路上の他工事について、他企業者との保安協定に基づき適切な対応に努めているが、未照会で実施される他工事も一定数存在するため、路線パトロールの実施や行政機関窓口等に安全周知パンフレットを設置し、未照会工事の防止に努めている。敷地内の他工事についても未照会による他工事事故が継続発生しており、各業界団体に対する安全講習の実施や行政機関、下水道協会等へのPRチラシ設置等を実施している。

○北海道ガス

未照会工事によるガス管損傷事故は、対策を講じているものの継続して発生している。一方、照会・協議済みの工事でも、損傷事故が発生する事例もある。①市役所の建築申請窓口等に、「他工事によるガス管損傷防止パンフレット」を設置し、照会誘導②市役所の建設リサイクル申請窓口や警察署の道路使用許可申請窓口、登録教習機関に、経済産業省作成の「損傷事故防止パンフレット」の設置および案内を窓口担当者へ依頼③ウェブによるガス管照会のホームページ案内、周知チラシ配布④他工事施工者に対して、受付・協議・立会・巡回などの接点機会に注意喚起チラシを配布――といった取り組みを実施している。

●自主保安―導管のパトロール実施

各都市ガス事業者は、定期保安巡回などの法定点検以外にも、自主的な保安活動を進めている。各社の取り組み内容を紹介する。

〇東邦ガスネットワーク

①漏えい発生確率や事故発生時の危害の大きさを考慮し、保安上のリスクの高い導管や地域において、法定以外に自主的な漏えい検査を実施②高中圧導管の他工事損傷防止のため、工事規模や路線ごとの影響度を考慮したルートで路線パトロールを実施③架管の腐食点検や沈下測定、防食措置を施した重要路線導管の電気防食点検を実施④中低圧の鋳鉄本管や白ガス支管を主軸に、経年管対策を推進。

〇仙台市

業務用厨房需要家に対する業務用換気警報器の無償貸与。立ち消え安全装置なしのガスコンロを所有する需要家へのDM郵送と巡回(取り換え・撤去の勧め)。開栓時における小型湯沸器の排ガスCO測定(不燃防付きを含む)。防災訓練や各種イベント等における安全使用に関する広報活動・旧型ガス栓から安全性の高いガス栓への交換促進PR(メーター検満交換時や町内会防災訓練等の機会を活用)。

〇四国ガス

不使用ガス栓のつまみへの「誤操作防止キャップ」の取り付け。業務用換気警報器の鳴動履歴の確認および鳴動原因の調査・対策を実施。顧客へ安全周知ステッカーの貼付(供給ガス種、換気実施等)。

検針票の裏面や自社季刊誌(年4回)に警報器や保安に関する記事を掲載。日本食品衛生協会支部への安全周知活動(ガスと暮らしの安心運動実施期間中)。橋梁添架本支管の点検。本支管バルブの点検。電気防食路線(中圧本管)の電位測定。冬期需要ピーク時の圧力測定。

〇室蘭ガス

本支管については法定点検以外にも、埋設年度の古い路線の調査を毎年実施している。

●経年埋設内管対策(記述回答)

2021年3月に改訂された「ガス安全高度化計画2030」に基づき、ガス事業者各社は、本支管の経年対策を計画的に実施している。各社は、保安上重要な建物(保安重)の対応や、一般建物の経年埋設内管についても、需要家と交渉を行い、対策工事を進めている。※東彩ガス、北日本ガス、東日本ガス、ニチガスの導管事業は導管事業は現在、エナジー宇宙が承継している。

〇東京ガスネットワーク

保安上重要な建物における「白ガス経年埋設内管」は、顧客へ取り換えて頂けるよう周知等を継続して行い、保安の確保に努力していく。

保安上重要な建物のうち、公的施設については、資金面や他律的な要因による改善工事(建物解体含む)遅れのものを除き完了しているが、未改善物件については完全完了を目指し引き続き改善折衝を行い、準公的施設は、腐食リスクレベル判定を積極的に活用しながら改善促進を行う。

〇大阪ガスネットワーク

1999年より本格的に活動を展開している。保安上重要な建物残り8103棟(2023年12月末)について、取り換え実施のための周知、折衝を継続して保安の確保に努めている。なお準公的施設については、30年度までの改善完了を目指し、引き続き改善折衝を行っていく。

〇東邦ガスネットワーク

保安上重要な建物における経年埋設内管は、改善の同意が得られなかった顧客を除き、15年度末までに対策完了。

同意が得られなかった顧客のうち、公的施設については、21年度末までに対策完了。公的施設に準ずる建物については、25年度までの完了を目指し、折衝の継続および改善・建替計画があれば進捗状況の確認を実施。

〇西部ガス

ガス安全高度化計画2030に基づき、階層別(公的、準公的、民間)に管理し、年度・地区毎に目標を設定し改善を実施している。また、保安上重要な建物を対象に自主漏えい点検(年に1回)を実施し、点検結果の報告機会を活用し効果的な改善折衝を行っている。

その他にも、登記簿情報サイトや各種業務機会にてオーナー変更の機会を的確に捉えて改善折衝を進めており、折衝済み物件においても繰り返し改善意志の確認を行っている。

〇京葉ガス

定期的にダイレクトメールによる安全周知を実施している。保安上重要な建物のうち公的施設については、20年度(21年3月)で対策完了しており、公的施設に準ずる建物残り1件の改善折衝を実施している。

〇北海道ガス

保安上重要な建物および木質系経年管のポリエチレン(PE)管への入れ替え折衝を継続実施。長期閉栓中の建物に対する巡回やダイレクトメール(DM)送付により撤去折衝を継続実施。

〇広島ガス

民間施設のうち、公的施設に準ずる建物は30年度の改善完了に向け活動している。本支管入れ替え工事の沿線に居住する顧客を訪問して改善折衝を行っている。

〇仙台市

経年埋設内管を所有するユーザーに対し、DM送付や定期ガス設備点検などの業務機会を通じて、継続して対策の必要性を伝え取り換え提案を行い、改善促進に努めている。

〇北陸ガス

周知チラシのDM送付や各種業務機会を利用した折衝により改善を促進している。

〇静岡ガス

保安上重要な建物(準公共建物)に加え、一般戸建を中心とした保安上重要な建物以外についても改善目標件数を設定し、道路上の工事等の接点機会を利用するなどして折衝を行う。

〇四国ガス

保安上重要な建物については、DMの送付や業務機会を通じて改善交渉を実施する等、引続き改善に向けて努力する。保安上重要な建物以外は、本支管入れ替え工事に合わせた改善交渉や、業務機会を通じた周知活動を実施している。

〇東部ガス

①建物区分等から優先順位付けを行い、改善折衝を実施している②保安上重要な建物については、15年末で対策を完了した。

〇サーラエナジー

保安上重要な建物の中でも特に公的機関の経年埋設内管の対策を進めてきた。今後も保安上重要な建物を中心に対策を行い、改善の同意が得られない顧客については、DMの送付や各種業務機会に継続して安全周知を実施していく。

〇武州ガス

本支管入れ替え路線を中心に経年内管対象需要家の巡回・折衝を実施している。改善の趣旨、必要性を分かりやすく説明し、理解いただくよう努力している。

〇山口合同ガス

あらゆる業務機会を通じて、経年埋設内管の改善折衝を行い、削減を図っている。やむを得ず残存する物件については、詳細な折衝記録を作成することにしている。本支管改善工事路線にある対象物件に対して、改善工事に合わせて改善・削減の折衝を行っている。また、状況により更生修理施工の提案を行っている。

〇大多喜ガス

業務機会を通じた改善折衝および更生修理工法により改善促進を図っている。

〇日本ガス

埋設年、埋設環境(土壌、水位)、建物下埋設配管状況、建物構造および建物区分、建物用途を考慮し優先度の高いものから対策を実施。密集エリアや雑居ビルなどの改善を優先して実施。腐食対策措置としては、管の取り換え、更正修理工法等の適切な工法を選択し、経済的かつ環境にも配慮した手法を選択。

〇岡山ガス

公的施設の改善は完了しており、準公的施設の改善折衝を進めている。また、保安上重要な建物以外についても、専従折衝員による改善折衝を実施している。24年からは「腐食リスクレベル判定」を導入し改善折衝に活用する予定である。

〇東彩ガス※

経年本支管入れ替え時と単独経年供給管入れ替え時の同時改善提案実施。イベント会場等での取り換え提案を実施。また、専属員を配置し折衝にあたっている。

〇釧路ガス

地区単位で経年管入れ替え依頼のDMを発送している。また、経年管入れ替え工事現場付近の経年管対象需要家へ直接訪問して入れ替えの折衝を試みている。あわせて、空き家等の長期不使用経年埋設内管の撤去により削減を図っている。

〇旭川ガス

顧客周知文に経年年数、取り換えを行わなかった場合に起こり得るリスクを記載し周知している。アンケート付DM返信ハガキを郵送し、見積を希望される顧客宅に訪問し改善提案を実施。法定検査時に周知、取り換え提案の実施。本支供給管工事に合わせて対象需要家に訪問し入れ替え提案を実施。古い未使用経年管を優先して撤去の提案を目的に巡回。空き家の場合も所有者を探し撤去の提案を実施。

〇滝川ガス

完了している。

〇美唄ガス

1月~2月の冬期間において、経年管の取り換えが終わっていない地区の需要家を巡回訪問している。また、ピット等のある建物などは、検知器で漏えい検査を実施している。

〇岩見沢ガス

本支管入れ替え路線の折衝強化や他業務機会にも折衝を行う。

〇帯広ガス

DM、キャンペーンの実施、自社検針時配布のチラシなどを活用したPR強化を継続して行っている。本支管の入れ替え時や建物改修時等の接点機会に入れ替え提案を行っている。

〇苫小牧ガス

定保等の業務機会を通じて顧客に更新の案内を行っている。本支管入れ替え工事時に不使用供給管の切り離しを行っている。

〇室蘭ガス

法定埋設管調査時に対象需要家へチラシを配布し説明している。

〇長万部町

定期的な広報掲載および業務機会を利用した入れ替え促進活動。本支管更新工事時に、当該本支管に接続されている経年埋設内管の需要家には個別訪問し、対面で入れ替え折衝。

〇青森ガス

定期保安調査時に入れ替え見積の提案をし、依頼があった顧客へ見積提出交渉している。経年埋設内管改善折衝ツール「腐食リスクレベル判定」を用いた改善折衝を今年度から実施。

〇五所川原ガス

本支管入れ替え工事、建物の建て替え工事時および定期消費機器調査などの顧客と対面時に埋設内管の入れ替えをお願いしている。

〇弘前ガス

本支管入れ替え時の取り換え、パンフレット配布によるPR等。

〇十和田ガス

長期閉栓中の経年灯外管について、顧客の同意を得て廃止するよう取り組んでいる。

〇八戸ガス

本支管入れ替え、定期保安点検、ガス機器取り換え等の業務機会を通じ、パンフレット等を活用してPR、改善依頼を継続して行っている。

〇黒石ガス

定期保安点検等、業務機会を通じて折衝。

〇盛岡ガス

保安重については、建物区分番号順に順位付けを行い、継続して折衝している。戸建てについては本支管入れ替え工事・定保時等の業務機会を通じて対象の顧客を訪問し、折衝している。

〇花巻ガス

本支管入れ替え工事時に提案折衝し、同時入れ替えを行っている。

〇水沢ガス

定期保安巡回時、建て替えおよびリフォーム工事時に内管入れ替えを勧めている。本支管工事時に供給管と合わせて内管入れ替えを勧めている。

〇釜石ガス

保安上重要な物件へは、折衝活動は継続しながら必ず見積りの提出は実施している。また本支管入れ替え沿線での工事会社と協力しての折衝活動等も実施。

〇男鹿市

本支管敷設替え工事の都合上、敷設替えが必要な内管については、改善しているが、過疎化・高齢化が進み、需要家負担が大きいため、対策に苦慮している。

〇にかほガス

保安上重要な建物については、対策を進めているが、その他は対策が進んでいない。

〇由利本荘市

自社工事による入れ替えのほか、他工事と併せて入れ替えを行っている。

〇酒田天然ガス

保安上重要な建物の公的機関は18年度末に終了したので、民間所有の保安上重要な建物の入れ替えを最優先に実施していく。保安上重要な建物は年に一回以上訪問する。保安上重要な建物以外は定期保安点検等業務機会を通じて折衝し改善を推進する。

〇鶴岡ガス

本支管の更新に合わせて改善折衝を実施、あらゆる業務機会を通じて改善提案を行う。

〇寒河江ガス

定期保安調査や経年機器需要家訪問時に折衝をしている。

〇山形ガス

本支管入れ替え工事に合わせた改善折衝。また、担当要員による対象需要家巡回、改善折衝を行っている。

〇庄内中部ガス

①折衝員による巡回折衝、顧客が留守の時はチラシを投函している②経年埋設内管に関するチラシと工事見積の受付案内のDMを送付している③その他業務機会に入れ替え改善提案、折衝をしている。

〇庄内町

独自広報誌を定期的に発行し、経年埋設管の交換の必要性を周知している。また、内管工事や業務機会において発見した際は、顧客に取り換えの必要性を説明し、入れ替えの促進に努めている。

〇気仙沼市

業務機会を通じ周知。

〇古川ガス

経年管改善折衝担当者が、顧客宅を訪問して、ガス管の入れ替えを、お願いしている。

〇石巻ガス

建物区分による優先順位や保安上の重要性、埋設年数、埋設環境を考慮し計画的に、対策、実施している。

〇塩釜ガス

業務機会を通じて入れ替えの提案を行っている。

〇福島ガス

保安上重要な建物にあっては一巡し振分け、対策完了となっているが、その後においても未対策物件にあっては、引き続き折衝等を行っていく。保安上重要な建物以外にあっては、入れ替え路線上の経年内管保有需要家について本支管工事広報時から入れ替えの提案を行い、供給管工事と同時に改善できるよう折衝を行っている。

〇若松ガス

本支管の耐震化工事の際に、灯外内管まで入れ替えを計画して残数減に努めたいと考えている。また、集合住宅や商業ビルのオーナーに働きかけ、経年内管の入れ替えについても進めたいと考えている。

〇東北ガス

公共等の施設は済んだものの、その他の需要家が進んでいない。需要家に説明、理解を得た上で、進めたい。

〇常磐共同ガス

顧客へ入れ替えの促進周知。内面シール(NEXT)による対策。

〇新発田ガス

「保安上重要な建物」の経年管改善折衝は継続して実施している。経年本支管の取り換え工事の際、沿線の顧客に対し灯外内管の取り換え折衝を積極的に行っている。

〇越後天然ガス

本支管=ねずみ鋳鉄管取り換え完了、白管取り換え完了。アスファルトジュート巻管電気防食にて中・低圧管ともに対策済。

供給管=本支管取り換え等に改善折衝および未使用管巡回時の撤去折衝。

灯外管=優先順位をつけて、個別折衝および本支管入れ替え、増改築時に改善折衝や未使用管巡回時の撤去折衝。

〇蒲原ガス

保安上重要な建物および建物区分上位の経年内管の顧客に対し個別訪問、折衝を行い、改善の促進に努めている。業務機会を通じて、経年埋設内管所有の顧客に折衝、入れ替え促進を行っている。本支管入れ替え工事現場においては、工事店と協力し、経年埋設内管所有の顧客へチラシの配布、折衝、入れ替え提案を実施。

〇小千谷市

灯外内管は引き続き需要家へ周知。

〇魚沼市

定期保安点検時に対象の方に入れ替えをお願いしている。ガス水道フェア(年1回開催)での広報。

〇上越市

保安上重要な建物について灯外内管の白ガスは完了。白ガス灯外内管が残存する需要家に法定調査の訪問時に対面の機会を利用し入れ替えの折衝。解体工事を行う場合は、埋設白ガス管部の撤去を指導。

〇妙高グリーンエナジー

保安上重要な建物の経年埋設内管について、入れ替えの依頼文を検討している。

〇糸魚川市

定期周知パンフレットで敷地内ガス管の入れ替えをお願いしている。指定工事事業者教育の機会を利用して、需要家が直接工事相談をする工事業者に、経年内管対策の必要性を周知し、需要家の助言できるよう教育する。

〇白根ガス

本支管入れ替え工事での需要家アプローチや宅内工事との同調施工などのタイミングを捉えて、改善に取り組んでいる。

〇栄ガス消費生活協同組合

法定検査時や訪問の機会を通じ取り換えをお願いしている。特にリフォームや増築等の情報を得た場合は早めに対処することが必要である。

〇佐渡ガス

主に本管入れ替え工事等、あらゆる業務機会を通して経年管折衝に取り組んでいる。

〇栃木ガス

導管の埋設年度と修復履歴の有無等により優先順位を決めて取り換えを進めている。

〇足利ガス

専属交渉員による訪問計画や、本管入れ替え工事に係る物件のうち、経年管対象の物件への訪問により入れ替え交渉を行っている。保安上重要な建物については継続的に交渉を行うとともに、1年に1回の頻度で漏洩検査を行っている。

〇鬼怒川ガス

長期閉栓需要家については、所有者と交渉して切り離しを行っている。

〇北日本ガス※

対象となる顧客に対し、定期巡回訪問および、基幹業務から、入れ替えを進めている。

〇佐野ガス

経年管対策チームとして4人体制で活動している。23年度は37本の経年埋設内管が改善し、残存数は128本となっている。入れ替え対象となる顧客に対しての折衝訪問回数も2~3巡目となり、件数は伸び悩みの状況。法定検査、不使用灯外内管調査、ガス機器訪問修理などのあらゆる機会を利用し、粘り強く顧客へ経年管の趣旨説明を行っている。

〇沼田ガス

定期保安巡回、他業務機会に経年埋設内管の入れ替えを提案している。

〇渋川ガス

内管検査・消費機器調査完了後に経年管更新のチラシ等を手渡して案内し、経年支管入れ替え時に対象路線の顧客に入れ替え提案を行っている。

〇桐生ガス

本支管入れ替え工事時における沿線需要家への折衝、定期保安巡回や営業機会に改善説明を行う。

〇館林ガス

業務機会を通して、チラシの配布、入れ替え提案を行っている。

〇伊勢崎ガス

工事費用負担の面で理解が得られず、思うように進んでいないが、粘り強く交渉していく。

〇太田都市ガス

24年度中の対策完了は困難な状況。

〇本庄ガス

毎年サブユーザーにはチラシによる周知・PRを行い、経年管の需要家には危険性や耐震性に関する事項が記載してあるDMによるPRを行っている。また、本支管入れ替え工事に絡めて経年内管入れ替え工事の促進を行っている。

〇坂戸ガス

保安上重要物件については、19年度に完了した。一般建物に関しては、専任者による継続的な折衝で改善を進めている。

〇入間ガス

年1回訪問し、入れ替え折衝を行っている。

〇鷲宮ガス

法定点検の4年に1回以上のガス漏れ検査実施時の周知と、ホームページにてお知らせを掲載。

〇日高都市ガス

自社広報誌、業務機会を通じて顧客に改善の周知をしている。

〇武蔵野ガス

本支管入れ替え時および定保や機器販売等の業務機会時に入れ替えの折衝をしている。

〇西武ガス

長期閉栓需要家へ撤去折衝を実施。

〇松栄ガス

経年白ガス管対象需要家に危険性の周知および灯外内管漏えい調査を年1回実施している。

〇大東ガス

対象物件の所有者に対し、現地巡回し、チラシを配布、その後担当者による電話・個別訪問を行い、ガス管取り換えの必要性を理解していただけるよう折衝を行っている。

〇エネクル

経年内管先へのチラシ配布、接点業務時に入れ替えの提案・折衝を継続的に行っている。イベントなどを通じて、顧客への入れ替えのPRを行っている。

〇フジオックス

経年埋設管対策済である。

〇角栄ガス

経年管(ジュート管)入れ替え時に灯外内管の入れ替え折衝を実施。

〇野田ガス

需要家情報で管理し本支管入れ替え時や、定期保安巡回・機器修理等で訪問した際に入れ替え折衝を行っている。

〇銚子ガス

定期保安巡回等業務機会および本支管工事に折衝を行い、改善を進めており、可能な限り早期に対策完了を目指す。

〇東金市

市のホームページ・広報での周知を行っている。また、定期保安調査、本管入れ替え工事、内管工事等に併せて、需要家への入れ替え折衝を行っている。

〇大網白里市

増設工事の依頼や漏洩調査および現地調査で経年埋設管があった場合は、入れ替えについて説明し、必要であれば入れ替え工事の見積もりを作成し検討してもらう。

〇白子町

外部委託等により折衝に取り組んでいる。

〇習志野市

需要家に対し、戸別訪問、本支管工事の際に周知文を投函するなど、改善の必要性を訴え、入れ替えをお願いしている。

〇東日本ガス※

経年埋設内管の改善促進を図るため、対象物件へ四半期ごとにDMにて改善案内送付およびショートメールを活用して需要家へ改善を促している。自社イベント(ガス展)にてガス管サンプルを展示に活用して改善を促す。ガス漏えい修理時に対象需要家であれば見積り提案をして改善を促している。

〇京和ガス

経年埋設内管対策は、主に定期ガス設備点検時に周知を行っている。

〇長南町

開栓時や防災訓練等イベント開催時に入れ替えの周知・啓蒙活動を実施している。

〇ニチガス※

顧客宅訪問時に提案を行っている。

〇昭島ガス

保安上重要な建物およびそれ以外の建物を年1回以上巡回訪問し、灯外内管のガス漏れ検査を実施している。それと同時に改善してもらえるよう折衝も行っている。

〇青梅ガス

経年埋設内管対象の顧客については例年「ガスと暮らしの安心」運動期間中にDMを送付し、入れ替えを提案するとともにアンケートを実施している。アンケートの回答内容に応じて、掘削調査や漏えい検査を実施するなど、顧客に関心を持ってもらえるように取り組んでいる。

〇武陽ガス

経年管に対しては毎年計画(更新含む)を立て全件周知折衝などの対象として対応しているが、特に重要度の高い需要家にガイドラインに沿って、優先順位付けを行っている。優先順位1=鉄筋系の一般業務用建物・一般集合住宅であって、灯外内管が建物内床下配管の建物。優先順位2=特定地下街・特定地下室等以外の鉄筋系建物・一般業務用建物および一般集合住宅。

〇長野都市ガス

保安上重要な建物(公的物件)の改善は完了した。今後は、一般物件に対して、漏えい発生時などの業務機会に改善提案を継続していく。保安重の一般物件においては、灯外管の漏えい検査を極力ガス遮断による圧力保持による方法で実施することを始めており、少しずつ成果が出ている。

〇大町ガス

次年度より、ある程度地区を絞って集中的に周知と提案を進めていく。

〇上田ガス

定期保安巡回、ガス展、顧客付近道路のガス管取り換え工事等あらゆる機会を捉えて経年管対策の重要性について周知を継続。

〇松本ガス

専従の折衝員を設け早期の対策完了を目指す。定保時にチラシを配布し取り換えの案内を行っている。

〇エナキス

埋設内管はすべてPE管で直近5年以内に設置したもので、経年管に該当するものがないため、現状では対策は考えていない。

〇諏訪ガス

定期保安巡回や検針時のチラシなど多くの業務機会を通して入れ替えをお願いしている。

〇信州ガス

保安重物件の残存件数は17物件。公的施設については全て完了。経年本管の入れ替えが完了している沿道で対象となる物件の対策が課題となっている。

〇厚木ガス

①今年度は改善提案済で検討中の顧客について、意向確認を中心に実施②各種工事機会を通じて折衝(本支管入れ替え時、供給管入れ替え時等に実施)③費用や物理的に入れ替えが厳しい物件については、更生修理工法を主に提案する。

〇秦野ガス

公的機関は対策完了、未対策物件は業務機会に入れ替え提案を行っている。

〇小田原ガス

保安上重要な建物は、建物オーナーへの改善提案が完了している。戸建てについては、業務機会(本支管入れ替え工事)を捉えて継続的に改善折衝を行っている。

〇湯河原ガス

対象の顧客への継続的な周知の実施や、ガス機器交換などの機会に入れ替えをお願いしている。

〇吉田ガス

保安上重要物件は年に1件の割合で対策することを目標に折衝に取り組む。保安上重要物件以外の建物は経年本支管入れ替え工事時に極力入れ替えてもらうように折衝している。

〇東京ガス山梨

保安上重要な建物は、継続して巡回を行いオーナー等へ周知。その他の経年対策は、業務機会(法定点検・その他出張時)を通じた周知継続。

〇熱海ガス

埋設年度、管種、管径、漏えい履歴を基に、優先順位付けした導管の計画的な入れ替え工事を実施。本支管工事に合わせて供給管の入れ替えを実施し、保安上重要な建物の経年埋設管(供・内管)は、地区ごとにブロック化して危険度の高い地区から優先的に入れ替えを実施する。

〇伊東ガス

システム管理、ホームページによる周知、専門部署が本支管入れ替え時に折衝。

〇下田ガス

本管入れ替え時やその他業務機会に入れ替えを勧めている。

〇御殿場ガス

保安巡回およびガス器具取り換えなどの接点業務を通じて入れ替えの促進をしている。

〇島田ガス

本支管入れ替え工事や他工事がある時に、対象路線に近接する顧客に折衝し、営業機会などでも対象物件を意識して入れ替えの折衝を行っている。

〇中遠ガス

専任担当者を中心に本支管入れ替え工事時の巡回、定期保安巡回時等あらゆる接点機会の中で実際の経年管の写真等を見てもらうことで理解を得て、経年管入れ替えに努めている。

〇袋井ガス

非開削工法の採用により、灯外内管の改善成約が高い確率で実施している。併せて灯内内管の改善提案を行っている。

〇東海ガス

顧客との様々な接点を契機として入れ替えの提案をしている。ガス漏えいがあった場合、灯外、灯内全ての入れ替えを積極的に提案している。

〇犬山ガス

本支管入れ替え時に経年埋設内管の折衝を行っている。その他リフォーム等、顧客との接点機会に入れ替え折衝している。

〇津島ガス

本支管入れ替え工事時に顧客に入れ替えのお願いをし、一本でも減らせるよう折衝している。

〇上野都市ガス

要対策導管は取り換え済であり、維持管理導管として白ガス管の取り換えを優先して実施している。同時に耐震化としてネジ鋼管路線の取り換えも行っている。

〇名張近鉄ガス

顧客接点機会での入れ替えPR、外管工事に随伴した内管入れ替え折衝、内管変更工事に伴う入れ替え提案等。

〇甲賀協同ガス

経年埋設内管は残り5本となった。本支管入れ替え工事時に、対象路線に近接する顧客に折衝を行ったり、業務機会を通じて対象物件の入れ替え折衝を行っている。

〇大垣ガス

掘り返し工事の抑制を目的に行政が発注する下水、水道の改修工事路線に存在する経年管保有需要家を対象に改修の折衝を実施し、確実な経年管改修もしくは当面ガスの使用予定のない休止中需要家供給管の元止め工事を実施している。

〇日本海ガス

経年埋設内管については、定期保安調査・漏えい対応時などの業務機会を通じてチラシを配布し理解を得ている。大型(保安上重要な建物)物件については、物件台帳を作成し計画を立て折衝を行い、一般業務用物件・一般集合物件に関しては、オーナーにDM発送を行い、対面による折衝を行っている。また、本支管入れ替え地区については経年埋設内管の折衝を積極的に取り組んでいる。

〇高岡ガス

本支管入れ替え工事や保安点検等の機会を通じて入れ替え提案を行っている。

〇金沢エナジー

本支管改良工事に伴い,敷設替え・更生修理工法を需要家にお願いしている。公的機関で保安上重要な建物の改善は完了した。

〇小松ガス

本支管同様にリスクマネジメント手法を運用し、保安上重要な建物について取り換えを基本としながらも更生修理工法等も活用し改善を進め21年度には全て完了。また、保安重以外の物件も本支管改修工事沿線および業務機会を捉えて計画的に折衝を実施し、改善に努めている。

〇越前エネライン

ガス管取り換えの工事費の負担に難色を示している顧客が多い。近年、経年内管からの漏えいも増加傾向にあり、調査やイベント等におけるチラシ配布の際に必ず説明するようにしている。

本支管の取り換え時に、その沿道の顧客には、この機会に合わせて内管工事を行うことにより工事費用が低減できる等のメリットを説明、交渉し、更新を図っている。毎月の検針時メーター点滅による漏えい不具合などから地区別に経年の度合いをリスト化している。

〇敦賀ガス

あまり進んでいるとは言えない。ガス漏れ修繕時、ガス消費機器取り付け時に追加で取り換えすることが多い。

〇丹後ガス

法定点検時に入れ替えの折衝をしている。

〇福知山都市ガス

少しずつ減少しているが現在311本残存している。顧客との接点機会に現状の説明と取り換えの提案を実施。本支管工事の際に合わせて改善している。

〇長田野ガスセンター

本支管は全数完了している。内管は99・3%完了。残り1件(保安重はなし)、定期的に折衝を続けている。

〇大津市

14年度より経年埋設内管改善工事への補助金制度を実施し、対象需要家に対して改善を促している。定期保安巡回時にチラシを配布して周知するとともに、窓口だけでなくホームページからも補助金申請の様式をダウンロードできるようにして、顧客の利便性を高めるように努めている。また、SNSを活用し、補助金制度の周知を行っている。

〇大和ガス

道路部分の経年管入れ替えの機会に折衝をして入れ替えを行っている。

〇五条ガス

保安上重要な建物を優先し改善折衝を実施。閉栓需要家の経年灯外内管撤去を実施。

〇桜井ガス

法定点検時に経年埋設内管の取り換え等PR。

〇大武

全ての経年管の入れ替えを完了している。

〇新宮ガス

業務機会を利用して経年埋設内管の取り換えを周知、提案している。

〇河内長野ガス

内管工事見積依頼時や内管漏えい修繕工事時に該当箇所だけでなく経年管の入れ替えを提案している。

〇豊岡エネルギー

定保・検満時等の業務機会に取り換えの訴求を行っている。対象顧客を「ガスてん」会場に誘致して、取り換えの訴求を行っている。

〇篠山都市ガス

保安上重要な建物の早期改修に向けて、今後も継続的に周知改善を行い、改善推進に努める。

〇伊丹産業

本支管入れ替え時に需要家へ灯外内管の入れ替えの提案を実施している。ガス漏えいのリスクや入れ替えの必要性を伝えても入れ替えに至らない場合は更生修理工法を採用している。需要家との折衝の際には、経年管の腐食状況の写真や需要家宅の立管立ち上がり部の腐食状況を確認してもらい、入れ替えの必要性を伝えている。

〇津山ガス

保安上重要な建物における灯外内管を継続的に折衝している。戸建住宅の経年埋設内管は、定期保安調査・機器更新時などあらゆる業務機会を通じて折衝している。

〇水島ガス

保安上重要な建物については、4巡目を巡回中であり、地道に折衝を実施。不成約の物件に対して周知完了確認書にサインを頂いている。一般の顧客については、入れ替え交渉が不成約になった場合、白ガス管であれば、更生修理工法の折衝を実施している。

〇福山ガス

一般建物の経年埋設内管については、本支管取り換え工事にあわせて取り換えの折衝を行っている。また、保安上重要な建物については、毎年の漏えい調査にあわせて取り換えの折衝を行っている。

〇因の島ガス

業務機会での入れ替え・撤去の折衝を行っている。

〇松江市

保安調査等の接点業務時に、経年埋設内管についての周知や内管入れ替えの提案を行っている。

〇出雲ガス

個別折衝にて対応。

〇浜田ガス

本支管入れ替え工事および顧客の改修工事等の営業機会に入れ替えの提案を行っている。オール電化に切り替えを行う際は境界付近での切り離しの提案を行っている。

〇久留米ガス

DM送付による改善促進。自主漏えい検査を実施(いずれも保安上重要な建物)。

〇大牟田ガス

経年本支管入れ替えを利用した改善折衝。

〇筑紫ガス

経年埋設内管は前年度に引き続きDMを活用して改善促進に取り組んでいる。DMに返信用ハガキを設けており、返信で改善を希望する顧客には改善折衝を行ない改善する。

〇高松ガス

経年埋設管なし。

〇唐津ガス

顧客の費用負担が発生することにより、あまり進んでいない。

〇佐賀ガス

優先順位付けし、対策を実施している。定期調査時には、対象先へのチラシを用いて周知。また、本支管入れ替え計画と同調し改善促進に努めている。今後は民間の鉄筋系建物の削減を重点課題と考える。

〇伊万里ガス

経年埋設管なし。

〇鳥栖ガス

計画ほど進んでいないのが実情であるが、あらゆる業務機会において周知、改善提案を行っている。

〇エコア

経年埋設内管対象先への取り換え交渉を他の業務機会を通じて実施する。

〇宮崎ガス

重要度の高いもの、本支管工事沿線や漏れが発生した顧客から優先的に取り組んでいる。優先順位の高い顧客へDM発送・巡回を定期的に行っている。

〇南日本ガス

保安上重要な建物については、公的施設の改善工事は完了しているが、残る民間の対象建物は継続折衝と灯外内管の点検頻度を短くするなどの対応を実施している。また、一般住宅については業務機会を通じ継続折衝している。

〇加治木ガス

埋設年度の経過している古い順で計画を実施し入れ替え、撤去等実施。

〇国分隼人ガス

経年埋設管なし。

〇出水ガス

定期保安調査の際、内管漏えい調査を行っている。

〇沖縄ガス

何度も巡回して折衝を続けている。金額が発生することによる入れ替え拒否の需要家へは、シャトルライニングで対策をとる。残り100件を切った所で、改善数が極端に減少している。

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